絵本の紹介 「わすれられないおくりもの」

以前、グリーフケアについて紹介しました。 →コチラ

今日は一冊の絵本を紹介したいと思います。

 

「わすれられない おくりもの」  スーザン・バーレイ作 絵

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森の動物たちみんなに慕われていたアナグマは、年取って死を迎えます。

かけがえのない友を失った森の動物たちは、深く悲しみます。

動物たちはどのように悲しみを乗り越えていくのでしょう。

美しい絵と文で、やさしくつづられていて、静かな感動を呼ぶ作品です。

 

やがて誰もが迎える死を、旅立っていくアナグマが静かに受け入れる様子。

後に残していく友達への想い。

互いに助け合って生きていくことの豊かさや、知恵や技を次世代に伝えることの大切さ。

悲しみをみんなで受け止めることの力強さ。

動物たちは、時間をかけてアナグマの死を受け入れ、元気になっていきます。

 

このお話は、人が生きていく上で根源的で大切なものを静かに語りかけています。

読む人それぞれが、自分のこととしてじっくりと味わえる作品ではないかと思います。

 

スーザン・バーレイは、初めて子供のためにこの作品を書きました。

きっと彼女自身の深い体験と、それを伝えたい溢れる想いがあったのだろうと思います。

子供にぜひ読み聞かせてあげたい本です。

私も子供が幼い頃、一度だけ読んでやったことがありますが、大きくなった今でも

しっかり記憶に残っているようです。

 

もちろん、大人のための絵本としてもおすすめです。

読むたびに発見があり、深く心に落ちるものがあることと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年3月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : naomi-room