幽霊・妖怪に会いに行く

子供の頃から、幽霊の話になると 思わず膝を乗り出してしまいます。

怖いもの見たさ、得体のしれない物への畏怖と好奇心。

名古屋市博物館の特別展 「福岡博物館所蔵 幽霊・妖怪画大全集」を見に行きました。

朝、急に思い立ったのですが、今日が最終日、間に合ってよかった。

 

IMG_20140713_181648       DSC_0064

DSC_0062                  DSC_0063

DSC_0072           DSC_0066

会場には肉筆幽霊画、骸骨画、歌舞伎の幽霊画、妖怪画、妖怪動物画などジャンル別?に160点もの作品群。

幽霊画の描き手は自分が描いた幽霊に、逆にとらわれることはなかったのでしょうか。

自分のうちなる深淵が生み出した幽霊に、逆に見据えられる恐ろしさ・・・

 

私たちの日常の隙間に、すぐ隣り合わせに、幽霊たちはひそんでいる・・。

人は人によって尊厳を奪われた時、心を踏みにじられた時、夢や希望を奪われた時、幽霊にならざるを

得ないのかもしれません。

閉ざされた心を溶かすのもまた人ではないでしょうか。

社会から哀しい幽霊を生み出してはいけないと思います。

 

おどろおどろしい幽霊ばかりでなく、ユーモラスな妖怪たちもたくさん。

キツネやタヌキが何かに化けていたり、長く使い込んだ道具には魂が宿るなど、古人の考えに共感を覚えます。

 

子供の頃「おばけを探検する」という本を持っていました。

鍋島藩の猫騒動やら、子育て幽霊の話やら、お岩さんの話やらを恐々と、けれど何度も読み返しました。

あの頃の気持ちが今でもそのままに、おばけ話はいくつになっても、心惹かれてやみません。

日本人の死生観とか、優しさとかとか、自然への畏怖とか、心の深いところとつながっているのでしょうね。

 

 

 

2014年7月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : naomi-room