絵本の紹介 「まぬけのイワン」

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ぶん  マクシム・ゴーリキー

え   ズデネック・ミレル

やく  きむら ゆうこ 

 

文もさることながら、挿絵がいい。

いきいきとと輝いていて物語の世界に誘ってくれます。

草花、ネコ、クマ、木、芋虫、かたつむり、ひとつひとつがなんとも愛らしくて、色彩がきれい。

こんな絵を部屋に飾りたい・・、こんなプリントの洋服を着てみたい!!

 

さてお話はというと・・。

イワンという間抜けな若者がだれも思いつかないような、ばかばかしいことばかり引き起こします。

けれど本人はいたって真面目、誠実でいつも真剣。

なんの偏見も価値観も持たずに生きているので、人々が恐れるクマともたちまち親しくなるのです。

最初、人間とみて警戒したクマでしたが、イワンのいいことも悪いこともそのまんまの態度にすっかり

心を許すのです。

本当に純粋なものには、みんな心を開くのですね・・。

そして手助けしたくなるようです。

 

クマのおとうさんとイワンの会話はなかなか哲学的。

作者の想いがにじみ出ています。

 

最後のページ、ゆうかんなおんどり「オドロカン」が、クマの前にたちはだかって叫ぶエンディング、

なんともまぬけです。

「コケコッコー、コケコッコー!おまえをかわに、なげこむコッコー!!」

私、こんなおんどりの「オドロカン」になっていなければいいのですが・・・

 

時々ひろげたくなる絵本です。

 

2015年7月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : naomi-room

生き物に感じる神秘

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植木鉢の木に守られて、羽を休めている脱皮したばかりの蝉。

まだうまく飛ぶことができないようです。

 

台風11号の影響の風雨にさらされ、塀から転がり落ちたところをを助けました。

外から帰った娘が見つけて手をさしのべたところ、一瞬飛んで娘のスニーカーにつかまり、ひょこひょこと

足をよじ登ってきました。

台風が通り過ぎるまで安全な場所へと考え、植木鉢の木に留まらせ、植木鉢ごと軒下に避難させました。

しばらくここで休んでね・・・

想いが通じたのか、素直にじっとしている姿がかわいい。

 

羽がしっかりして台風も過ぎれば元気に飛び立っていくことでしょう。

 

生き物は時にとても不思議な存在と感じることがあります。

多分その原点になっているのは、私が5歳頃の体験です。

親戚の私のいとこが水の事故で亡くなるという悲しい出来事がありました。

生意気で面白い、まだ4歳の男の子でした。

 

亡くなった翌朝のことです。

実家のお花を活けている水を張った花器に、大きなトノサマガエルがデンと鎮座していたのです。

大きな目をクリクリとさせながら・・。

どこから入ったのか、戸締りはしていただろうと思うのですが。

 

私たち家族はみんな床の間の花器の前に集まり、そのトノサマガエルと対面しました。

亡くなったあの子がお別れにきたとみんな思ったのです。

祖母も叔母も母も私も、亡くなったあの子だと確信を持って、しばらくカエルの前でじっとしていました。

 

死者の魂は時に生き物の姿となって、私たちのそばに来てくれるのではないか・・。

私は時々、蝶や鳥やカエルの姿にアレッと思うことがあります。

もしかして○○?

そんな生き物とのちょっとしたファンタジックなふれあいは、私にとっては大事なことなのです。

 

死者が生き物の姿となって生者とふれあう・・。夢物語なのか、真実なのか。

そのうち私自身が確かめることになるでしょうね。

ちょっと楽しみ!!

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心が喜ぶお買いもの

昨日は雨の七夕となりましたね。

歌にあるように「おーほしさまー きーらきらー★」ではなかったけれど、子供の頃、一心に

短冊に願い事を書いたことを思い出しました。

小さな私が見上げる大きな笹は、色とりどりの飾りをまとってキラキラと輝いていたなあ。

 

さて夏のセールのシーズンですね。

先日デパートに出かけ、偶然見つけたスカーフを一枚買いました。

生き物や植物をモチーフにした幾何学模様が、なんとも心にしっくりしたのです。

まさに「心が喜ぶお買いもの」

いそいそと買い求め、嬉しさに包まれて家路につきました。

 

買い物には「心が喜ぶ買いもの」と「知的に選ぶ買いもの」があるのではと思っています。

パッと見た時に無条件に惹かれた、それを見ているだけでも嬉しくなる、使うと気持ちがアップする・・。

それはきっと意識の深層が求めている「心が喜ぶお買いもの」

 

それに対して、「知的に選ぶお買いもの」はこんなふう。

例えば洋服なら、この品質でこの値段はいいかも・・、手持ちの服といろいろ組み合わせがききそう・・・、

この色は私に似合うはず・・、学校行事にもこれならいけるかしら・・など生活目線で合理性重視で選びます。

 

「心が喜ぶお買いもの」は予定外の買い物だったり、ちょっと予算オーバーだったりすることも多いです。

でもねえ~、やっぱり人生に喜びをもたらすのはこっちなんですよね。

気持ちもアップするではないですか・・。

人生の折り返しを過ぎようとする今、「心が喜ぶお買いもの」に惹かれる私がいます。

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