豊田市美術館で開催中の「デトロイト美術館展」に行ってきました。
ゴッホが好きです。
絵が語るゴッホ自身に惹かれます。
きっと幼い子供のように純粋で、不器用で、悲しくて、誇らしげで、優しくて、自分を伝えるすべを知らなくて・・。
作品の中に宿る魂とでもいうようなものがあるなら、ゴッホの絵は100年以上経た今なお、強烈なエネルギーとなって
語りかけてくるような気がします。
まるで心臓をわしづかみにされたように、こちらの内面に問いかけてくるのです。
ゴッホの絵を前にして、なぜか理由のよくわからない涙がとめどなくあふれたことがあります。
数年前開催された、名古屋市立美術館「ゴッホ展」で、最後のほうに展示されていた作品。
今、その時の作品リストを取り出してみたところ、「草むらの中の幹」という作品のようです。
手前の幹の向こうに広がる草むら、何を思いゴッホはその何気ない風景の中にいたのでしょう。
その絵を描いてしばらく後に、自ら人生のの幕を下ろすのですが、この絵から伝わってくる、ゴッホの心の境地を
想い胸を打たれます。
壮絶な人生と伝えられるゴッホですが、おそらく最後はすべてを受け入れ、穏やかな喜びの中に人生を終えたのでは
ないかと私には思えるのです。