お盆は実家に帰省しました。
私の恒例、肉体労働の数日間です。
「男やもめに蛆がわく」といいますが、わが男所帯の実家も帰省のたび、すさまじい状態に。
溢れかえった物を仕分け、ごみを出し、掃除機をかけ、雑巾がけをし、布団を干し、限りなく続く汗だくの労働。
その合間には父の話し相手になり、買い出しに出かけ、ご先祖様を迎える準備をし・・・
頼まれてやっているわけでもなく、勝手にしていることです。
実家での無心に働くこの時間が、私にとって意味あることを、私の深い意識は知っているのでしょう。
そしてその労働も一段落。
15日の夜、庭でひとり花火をしました。
母が生きているころ、まだ娘も小さかったので、家族でよくお盆に庭で花火をしたものでした。
久しぶりの花火。
その時、父方の祖父母の家から見える花火大会を楽しんでいた娘から、ラインで打ち上げ花火の画像が・・・
娘「花火なう」
私「こちらは線香花火、ひとりでやってる」
娘「おばあちゃんがいるさ」
私「そう、先祖の人たちと宴だっ」
娘「わっしょーいW」
花火の煙のむこうに、先祖の人たちが大勢でたたずんでいるような気がしていたのです。
そこに旅行に出ていた兄が帰ってきました。
兄「おー、送り火やな・・・」
さすがはわが兄、「ひとりで何やってんの?」とは言いません。
最後一本残っていた花火に、兄も間に合いました。
旅行からの帰り、飛行機の中から、お盆に各地で催されている花火大会がいくつか見えたそうです。
もともと花火には、送り火として先祖の霊を送り出す、という意味合いがあったのだとか・・・。
そう思うと華やかな花火の中に、違う景色がみえます。
今年も、自生の白いユリがたくましく咲き誇っていました。