曖昧なグラデーションの世界で

 最近、予測不可能なことが続いていました。

とはいっても、考えてみればごくごく当然と言うか、ちょっと先のことでさえ人は知るすべを持たない。

 

人も、周りの森羅万象も出来事も、すべての現象はつながって刻刻と変わっていっているのですよね。

点としてみれるものは何一つなくて、あいまいなグラデーションで成り立っていると思うのです。

そんな世界にいて、自分もあいまいな存在でありながら、点だけをとらえて自分の力でコントロールしようとか、今なんとかできるとか、人は錯覚しがちなのではないかと…

 

そんなことを改めて思いました。

 

140年前から今も建築が続く、スペインの世界遺産、サグラダファミリア。

建築家アントニオ・ガウディの意思を継ぎ、後世の人たちにより、2026年の完成とも伝えられています。

ガウディが遺した膨大な資料から、彼が伝えたかったメッセージ、サグラダファミリアに込めた想いを、現代の建築家が読み解こうとするNHKの番組をみました。

 

この世界は絶えず変化していて、すべての現象はとどまっていない。

自然に目をむけると、空の色一つをとっても、すべてグラデーションで成り立っている。

そんなグラデーションの世界に生きているのに、人間はそれにあらがうように、自分でコントロールできると錯覚し、無理な生き方をしているのではないか。

 

内容をうろ覚えでもあり、私の解釈がかなり入っていると思いますが、こんな感じではなかったかな。

ガウディのメッセージが心に沁みます。

 

曖昧さや不確かさを受け入れることって、時に難しい。

でもせめて、「今、答え合わせをしなくてもいいかな」と思うとちょっと穏やかな気持ちになるのです。

 

 市政資料館の桜が満開、思いがけず出会った景色