ある日のギフト

忙しい一週間でした。

先週末、3日間実家に帰って、毎日施設の父のもとに通い、名古屋に帰るとすぐに公認心理士の現任者講習が4日間、朝から晩まで。

90分の講義を一日に5コマ、それが連続して4日間、感覚型アタマに思考のシャワーはこたえましたが、なんとか乗り切りました!

ふう・・

なんだかんだ言って、意外とやれるものです。

 

激務の毎日を送っている友人が、最近話してくれたこと・・

「自分がどんな状態であっても、忙しく時は過ぎていき、時にギフトが自分のもとに来てくれるのだと思うの」

ギフトって言葉、いいなあと思いました。

 

日々起こることって、「大変」と自分がジャッジすれば大変だけど、ジャッジしないでそのままどっぷりとつかると、すべては自分への「ギフト」なのかもってふと思いました。

そして「ギフト オブ ギフト」とでも呼びたくなること、時々起こりますね。

 

帰省中に施設の父を見舞った最後の日のこと。

その日は施設から直接名古屋に帰るので、施設最寄りのバス停で駅行きのバスを待っていました。

バス停には他に、金髪が目を引く年配の女性がお一人。

少し会話をかわすと、とてもナイーブな女性であることが感じ取れました。

そこに子ども会らしい団体さんがなだれ込んできて、女性はその勢いにはじき出されるようにその場を離れられました。

そして2~3分後に戻ってこられると、「私タクシーを呼んだから、よかったら一緒に乗りませんか」と声をかけてくださいました。

バスは年度末工事のせいでかなり遅れていたし、さっきの会話から行先も同じ笠岡駅のようだったので、喜んでご一緒させてもらうことに。

「じゃ、割り勘にしましょう。私も助かりますので」と申し上げると、

「いいの いいの、私タクシー券持ってるから、気にしないで」とおっしゃる。

すぐにタクシーが到着して、乗り込むと、女性は「笠岡駅経由で、福山までお願いします」と運転手さんに告げられました。

エッ、福山?? 慌てる私。

福山は笠岡とむしろ逆の方向で、笠岡駅を経由すると大回りになるのです。

とてもご迷惑をかけることになる・・せめて笠岡までの料金払わせてもらえないかな・・と心の中で思っていると、それを見透かしたように、「いいの、いいの。これがあるから」とタクシー券を早々と運転手さんに渡されました。

ご好意を受けようと決めました。

笠岡駅につくと「気を付けてね」と何事でもないように声をかけてくださり、私は福山に向かうタクシーを見送ったのでした。

列車に乗って一息つくと、幸せな気持ちに包まれて泣けてきましたね。

ご好意のおかげで、楽に早く帰ることができてとても助かったし、何よりこころが温まった。

 

それにしても見ず知らずのあの女性はどなただったのでしょう。

笠岡駅行きのバスを待っていたはずなのに、結局福山までタクシーで行かれたのはなぜ??

不思議なことだらけ。

福山の亡くなった叔母のことがふと頭をよぎりました。

もしかして叔母が仮の姿でねぎらってくれたのかもしれないなあ。

 

「ギフト オブ ギフト」の出来事でした。