素敵な絵本に出会いました。
はぐれくん、おおきなマルにであう
シェル・シルヴァスタイン 村上春樹訳
この上なくシンプルな絵と文。
それでいて、ココロにずしんと語りかけてくる。
はぐれくんは私。
自分を重ねながら、たちまち引き込まれました。
はぐれくんのそばにやってくる、それぞれ勝手ないろんなものたち。
自分の人生にも、今の社会にも、思いあたることばかり。
はぐれくんといろんなものたち。
どちらも自分には足りないものがあると思っていて、ピッタリな他のものでうめようとするが、うまくいかない。
そしてはぐれくんはある日、ちょっと見かけの違うものと出会う。
それはおおきなマル。
おおきなマルは、はぐれくんに大切なことを示唆してくれる。
そこからのはぐれくん、すごいです。
読み返すたびに、新しい発見があります。
この一冊で、人生の一番大切なことがすべて語られているほどの、哲学的な絵本だと思います。
100人の読者がいたら、100のはぐれくんと100のおはなしの世界がひろがることでしょう。
誕生日に娘が送ってくれた絵本です。
娘もはまり、お互いに思ったことを話し合うのもいい時間でした。
村上春樹さんの訳がほのぼのと温かく、とてもよいです。
本屋さんでみかけたら、ぜひぜひページをめくってみてください。