水槽の騒動

ここ1~2か月、水槽のことでバタバタしました。

5月、10年飼った最後のアカヒレを見送り、水槽は空っぽになっておりました。

それから一か月ほどたった7月の初め、やはり生き物がいないのは寂しいので、アカヒレ5匹とコリドラス一匹を迎えました。

新しく砂利をしき、水も全て入れ替えて、新しい仲間たちでスタート。

 

最初は順調でした。

アカヒレはみるみる大きくなり、コリドラスは愛嬌のある姿で、底を巡回し餌をモフモフ。

ところが3週間ほどたった時、一匹のアカヒレがやせ細って、水面近くでじっとしていることが多くなった。

しばらくして死んでしまいました。

「やはり初めから弱い個体はいるものだ……」と思うことにした。

今まで、生き物との相性の良さに自信を持ち、またそれを吹聴してきたものですから(このブログでも自慢げに綴った)、自分の飼い方が悪いとは、素直に認めたくなかったのだと思います。

そのうち、また一匹のアカヒレが同じような経過をたどって死んでしまいました。

 

どうも水質が悪いらしい……

認めないわけにはいきません。

水槽の水を1/3ほど変える作業を、2~3回繰り返しました。

それでもどんどん目に見えて、水が濁っていく。

 

一番気になったのは、サカマキガイの大量発生。

コリドラスとアカヒレを購入したときの水に、サカマキガイも一緒に紛れていたのかも知れません。

サカマキガイは日に日に大きくなり、水槽のガラスや水草に透明のゼリー状の卵を産み付け、どんどん繁殖していきました。

前回アカヒレを飼っていた10年では、見たこともないゼリー状の卵。

「これはどうしたものか…」と手をこまねいているうちに、どんどん孵化して爆発的に幼貝が発生する、その間にも成貝は次の卵を産み付ける、という悪循環になっていました。

 

これは本腰を入れて、対策をしなければ……

まずはサカマキガイをとりのぞこう。

この大量のサカマキガイのフンや、酸素消費が水質悪化の原因になっているに違いない。

そこで別の水槽に水を張り、サカマキガイを網ですくっては移す、すくっては移す、を毎日続けた。

同時に水の一部入れ替えも続け、水質浄化を試みましたが、すでに手遅れだったか、残りのアカヒレも弱っていった。

とうとう3日続けて、残り3匹のアカヒレも失ってしまいました。

 

やはりフィルターをつけるべきだったか……

実は今まで、水槽にフィルターを付けていなかったのです。

前回の飼育は、フィルターなしでも、水の小まめな入れ替えやバクテリアの調節で、あまりに上手くいったため(実際にとても長生きした)このやり方でいいのだ思い込んでしまったのです。

フィルターは音がうるさいに違いないし、シンプルに飼育できるならそれが一番良いではないかと。

 

自分の考えをリセットして、倉庫にしまい込んでいたフィルターを初めてつけてみました。

取説によると、不織布に覆われた活性炭入りのろ過材が水質を浄化し、匂いや汚れも吸着してくれるらしい。

他にも、「バクテリア付きろ過材」というものを買ってきて、フィルター内と水槽内に10個ほど投入。

水槽に沈めた素焼きの壺や、カニやカメの形の陶器のミニチュアにこびりついてたコケは、本気で磨いて落とした。

生き延びたコリドラスを守るために、できるだけのことをしてみました。

すると2~3日後、劇的に水が澄んで、見るからに健康的な水槽になった。

おまけにフィルターから流れ落ちる水の音、水槽の中におだやかな水流が生まれ、こちらまで癒されるよう。

 

コリドラスは、より生き生きして元気になったようにみえる。

このまま、元気に過ごしてほしいものです。

 

今回のことは、反省しました。

たまたまの成功体験からくる思い込みで、手立ても遅れ、アカヒレたちを犠牲にしてしまいました。

命を預かる以上、勝手な思い込みや、「明日でいいか…」は通用しないです。

私の心も、この1~2か月とても影響を受けていたものと思われます。

アカヒレの夢を何度も見ましたし、サカマキガイの大量発生イメージが、時おり頭の中を浮遊していました……