昨日、13年近く乗った車とお別れしました。
春夏秋冬、ひたすら家族の年月に付き合ってくれた車。
我が家の足となり、コミュニケーション空間となり、一人の癒しルームともなり、いつも家族と共にいてくれた。
外出先の駐車場に戻ると、止めた場所で忠実な執事のように、寡黙に待っている車がいる。
「おお、よくぞ待っていてくれた…」
愛車がいとおしく思える瞬間でした。
その時々で、いろんな色をしていたであろう人の心をそのまま包み、ひたすら走り続けてくれました。
車内、楽しさあふれる時もあれば、不穏な空気が充満することもあり、運転にも反映されていたと思うのですが、ほぼ故障も事故もなく過ごせたのは幸運でした。
私のドライブテクニックからすると、奇跡のようです。
感謝しかない!
もし、この13年の運転履歴をプリントしてみれるなら、それはそのまま家族の歴史そのもの。
我が家に来たとき、まぶしく輝く新成人のようであった車は12年後の今年の春、成人式を迎えた晴れ着姿の娘を、穏やかな老執事よろしく乗せて走りました。
感慨深いものがあります。
二十歳で免許を取って以来、乗り続けたマニュアル車とも、この車でお別れです。
まだオートマ教習などなかった当時、クラッチに泣かされました。
「あの苦労を、水の泡にしてなるものか…」と、マニュアル車に乗り続けたけれど、とうとう時代の波には逆らえず……
さて、新しい車は、少々やんちゃな顔をしています。
まだ大人しくしているけれど、これからどんな性格を出してくるのでしょう。