読み始めたら止まらなくなり、一気に読みました。
「ぼくがいま、死について思うこと」 椎名誠
死について色々な観点から語られていますが、例えば世界のさまざまな死者を葬る形について。
チベットの鳥葬、モンゴルの風葬、インドやネパールの水葬など。
世界を旅して現地の方の生活と深く関わり、関係を築いてきた著者ならではの真実ののレポートゆえ、
読んでいて臨場感があります。
まるで「知り合いのシーナさん」がそばで語ってくれているような感覚になり、その内容はなかなか強烈です。
それらの話から感じたのは、どの弔い方もその土地の風土や民族の宗教性に根差した、とても理にかなった
崇高なものであるということ、また遺族が、その死を受け入れ、いい形で心におさめるための儀式でもある
ということです。
日本では、葬儀社によって流れ作業のように効率化されたものが一般的ですが、遺族の心のことを考えると
果たしてどうなのかな・・と思うところはあります。
著者自身の身内の死についても書かれていますが、例えば母の死の時に予知夢をみたことなど、
私にとって興味深いエピソードが多々ありました。
私自身も夢の中で人の死を予知する経験が何度かあり、「死に関して人の潜在能力はなかなか繊細なものが
あるのではないか」と感じています。
今まで知人などから聞いた話を思い返しても、身内など亡くなるときにメッセージを受け取ったとか、
大切な死者とつながるような体験をしたとか、そんな話はありました。
数人で話していると、意外と出てくる不思議体験・・・。
こんな特別な体験は、大切にしたいものですね。
また、ポルターガイストやサードマン現象、また「災い」が起きる場所の話など、科学で説明のつかない
ことも、この世にはやはりあるのですね。
この世は目に見えるものだけ、さわれるものだけではない・・・
自分の経験からも、けっこう確信しています。