ここ数日、暑い日が続いていましたが、今日の名古屋はひんやりとしています。
庭のアジサイもバラも先程から降り始めた雨にぬれ、しっとりとした風情、植物には恵みの雨ですね。
さて今日は絵本の紹介です。
「ぼく、お月さまと はなしたよ」 フランク・アッシュ 絵と文
登場するのはクマくんとお月さまのみ。
物語全体に漂う、夜の静寂と神秘。
その中でクマくんの純粋さ、温かさがほのぼのと伝わってくるお話です。
ある夜のこと、クマくんはお月さまを見上げて、考えた。
お月さまにたんじょうびの日のおくりものをあげたいな。
こんな書き出しで始まります。
クマくんは「お月さまにおくりものをあげたい」という気持ちを胸に、川をわたり・・・森をぬけ・・・山の頂上に
のぼります。お月さまの少しでも近くに・・・。
クマくんの素直な心の目でみる世界は、こんなにも優しく温かい。
一見失敗とも思える出来事も、クマくんはただ受け入れます。
否定的になるのでも、何か理由をつけるのでもなく、ただありのまま・・・。
クマくんのいつも変わらないほのぼのとした感じがとってもいいのです。
悩みや問題は、周りの世界にあるものではなく、案外自分が作り出しているものかも知れません。
自分らしくありのままに・・・どんな自分もゆるされている。
クマ君くんのような心でいつもいられるといいのだけれど・・・・。
時々手に取って味わいたい、素敵な絵本です。