先週、名古屋市博物館で開催中の「魔女の秘密展」に行きました。
子供の頃なじんだ魔女は、アニメやドラマに登場するファンタジックで夢のある存在。
魔法使いサリー、奥様は魔女、魔女っ子メグなどなど。
けれども今回は、ヨーロッパの魔女をめぐる暗黒な歴史を知り、感じることとなりました。
本来魔女とは、魔除けやおまじない、占いなどで人々に向き合い、その苦しい現実に希望や光を与える存在だった
のではないかと思います。
ところが、天候不順による凶作やペストの流行、30年戦争など、その当時のヨーロッパの苦しい時代背景の中、
やがて魔女は人々のフラストレーションの標的とされていったのです。
「魔女狩り」、「魔女裁判」そして「火あぶりの刑」罪のない何万人も普通の女性が犠牲になりました。
悪魔と手を結びキリスト教に異端する、忌まわしく絶対的な悪として。
”すべては魔女のせい” 人々はその物語を信じて疑わなかったのでしょう。
懸命に生きる善良な人々の中に潜む残虐性、「善」の名のもとに集団心理が起こす暴力。
展示の最後のコーナーに「火あぶりの刑」の様子を体感できるメディア展示がありました。
人々が顔を紅潮させ魔女が火あぶりにされるのを見る様子が映し出されています。
もし私があの時代、あの瞬間に生きていたとしたら・・・。
民衆の中に自分の顔をみた気がしました。
善と悪とは一体何なのでしょう。
自分の中に探っていることでもあるのです。
魔女展、2回足を運びました。
今回一緒に行った友人は、その背負った歴史も今の活躍も「魔女」そのものの方。
現代を生きる魔女として、人を癒し続けています。