こんな日がこようとは…
冬の日に寄り添う、仲良しアカヒレ2匹。
ほんの数か月前まで、とても仲が悪く、見ていてハラハラしていたのです。
大きいアカヒレが小さいアカヒレを、追いかけまわし、攻撃し、餌を独り占めし…
小さいアカヒレはどんどんやせ細る。
大きいアカヒレはもともとは弱い子でした。
数年前、背骨が曲がる病気になってしまったのです。
そのころはまだ5~6匹のアカヒレがいて、その中で背骨のまがった彼は弱い個体となってしまい、どんどんやせ細ってきました。
不憫に思った私は、がぜんこの子をえこひいきし始めたのです。
餌をやるときは、この子めがけてまく。
「たくさんお食べ、元気になあれ」と言いながら。
そのおかげか、そのうち彼はまるまると太って、一番大きくなりました。
そしてだんだんわがままになっていきました。
水槽のギャングのように、周りのアカヒレを蹴散らし、攻撃するように…。
そんな中、他のアカヒレたちは次々と寿命を迎え、今は9年の長生きをしているこの二匹だけに。
小さい子はこの数年、大きいアカヒレの攻撃を一身に受けて可哀そう。
以前大きい子をひいきしていた私は一転、小さい子をひいきするようになりました。
餌は小さい子めがけてまく。
凶暴な大きい子の背中を指でチョンとつついて威嚇する(大人げない…(*_*;)
小さい子を守るため、ガラスの板で水槽に仕切りを作ってみる。
いろいろやってみたものの、効果なし。
もうほおっておくことにしました。
小さい子、ごめんね…と思いながら。
そしてしばらくの時が過ぎました。
すると、あら不思議どうしたことでしょう、いつのまにか2匹は仲良しに。
何とかしようと、あれこれ手を出していた時は、なんともならず。
あきらめて手をはなしたら、いつの間にか彼らは仲良くなっていたというお話でした。
こういうことって人の世界にもありそうですね。