京都に一日ドライブしてきました。
今回は車なので、郊外の南のエリアに行ってみようと、伏見区方面に向かいました。
まずは混雑覚悟で、世界文化遺産 醍醐寺へ……
意外にも人が少ない。
紅葉も終わろうとしている曇天の日、ゆっくり散策できました。
途方もない年月をへた山門の佇まいと、冬の木立へと移ろいゆく紅葉の終わり、刹那のハーモニーはやさしい。
これはすごい、大迫力の五重塔。
見上げると、楼閣で勇壮に槌をふるう、建設当時の大工さんの姿が見えた気がした。
この困難なミッションで、命を落とした職人さんもいたであろう……ふいにそんなイメージがわいたその時、
「何人か死んだだろうね……」
夫と娘がほぼ同時に口にした。
「同じこと考えていたよ」と驚いて私が言い、3人で思わず顔を見合わした。
「頑張ったんやでって、言ってきたんだよ、今」と娘。
頑張ったんやで……この言葉が真っすぐに心に響いた。
千年以上の時を超え、当時の職人さんたちとつながれた気がした。
背中にじーんとパワーを感じながら、醍醐寺を後にしたのでした。
さて、次はどこに行こう。
京都市公式の「紅葉だより」というサイトをみていたら、同じ伏見区で城南神社という紅葉の名所をみつけた。
紅葉と、咲き始めの椿が美しいらしい。
車で一路、城南宮を目指す。
これが結構遠い、同じ伏見と言っても広いのですね、
もはや京都感のない郊外、町工場や、住宅、ブドウ畑を車窓にみながら、やっと着きました。
鳥居手前の祈祷殿で、新車と思しき車が、5台まとめてお祓いを受けていた。
遅めの七五三のお祝いに訪れた家族もいる。
地域の氏神様みたいなお宮なのかな、ちょっと外したかも……ちらっと不謹慎なことを思った。
お参りを済ませ、目的の庭園へ。
後で知ったのですが、庭園は広くて、5つのエリアからなっている。
最初の「春の山」は、ツツジ、しだれ梅など春の花のエリア、今は花もなく木立だけの寒々しい趣、何故かここをゆっくり見過ぎた。
次の「平安の庭」に入ると、一転目の覚めるような紅葉、「わあ、すごい」と思ったら、背後から声がかかった。
「閉門のお時間となりましたので、お急ぎください」
巫女さんが追い立てるように後からついていらっしゃる。
燃えるような紅葉の下、4つのエリアをひたすら速足で、すごすごと出口に向かったのでした。
「ゆっくり見たかったなあ」帰途、名残惜しげに城南宮のパンフレットを眺めていた。
そこには平安京に都が還ったときにさかのぼる、城南宮の由緒が記されていました。
とりわけ「方除けの大社」として名のあるお宮らしく、全国各地からお参りがあるという。
「方除け」とは、方位の障りや家相の心配がないよう祈願することらしく、旅行などの道中や滞在中の安全、車の交通安全を願ってお参りするのもこれに当たるという。
ぬぬ、これはこれは……
今回は、新車の初ドライブ。
「方除け」の神に導かれたのかもしれませんね。