頂いたカタログギフトで、山形のサクランボを注文していました。
ところが、「諸般の事情によりお届けできないので、再度品物を選びなおしてください」とのこと……
サクランボ不作のニュースをみたばかりで、大丈夫かなと思っていた矢先の連絡。
昨夏の猛暑と先月からの猛暑で、サクランボの収穫量が激減しているみたいですね。
行きつけのスーパー店頭も、国産サクランボは影をひそめ、アメリカンチェリーがいっぱい並んでいます。
サクランボに限らず、店頭の国産果物の種類が今年はあきらかに少ない。
気候の影響か品質も不安定で、しかも例年より高い。
子供のころ、果物は高級品ではなかった(地元の果物に限っていえば)
たとえばビワ、家で作っていたので収穫時期には食べ放題、あきるまで食べたものだった(今スーパーで、ビワ6個入りに780円なんて値段がついているのをみるとため息がでる)
イチジクもブドウもスイカもしかり。
茂平ウリという伝統的でローカルな果物も美味しかった。
家で作っていない桃やミカンは、ご近所の農家で頂いた。
今思えば、ほんとうに恵まれていた果物事情だった。
そんな土地柄(岡山県)で育ったせいもあり、今も果物が大好きで、少しでもいいので毎日食べたい。
その季節がくれば、メロンも食べたい、スモモも食べたい、梨も食べたい。
何よりこの暑い時期に、果物は食べやすい。
体がシャキッと目覚め、疲れも飛んでいく(ような気がする)
かくして今日も、お店の果物コーナーをいったりきたりしながら、悩ましく果物を選んでいる。
農家さんのご苦労がしのばれる、ばらつきのある果物の山の中から、美味しそうな品を目を凝らして選んでいる自分を少し後ろめたさく思いながら。
人が大昔、自然の中で果物を手にしたときの喜びはいかほどだったろうと思う。
その喜びは、やがて世界各地で栽培へとつながり、今のありがたい果物文化がある。
農家さんには、その土地伝統の果物を作り続けて欲しいです。
昨今の気候変動の品質への影響、灼熱のなかでの作業の過酷さを想像すると、本当に勝手な願いだけど……
果物の値段が…とか、今年の品質は…なんて不満を言っては申し訳ないですね。
人と自然との協調の賜物、今年は今年の果物をいつくしんでいただきたいです。
この世界に果物がある幸せ……