美容室の帰りに、本屋さんに寄って雑誌を買いました。
私の好きなヤマザキマリさんのインタビュー記事に目が留まりました。
「昔から、自分の意思で住む場所を決めたことは一度もなくて、周りの状況にそうさせられるんですよ。・・(中略)・・目標を定めて行動するとか、なぜここにいるのかも考えたことないですね。状況に身を委ねて、目の前のことを全身全霊でやっているだけで」 (ku:nel 3月号より抜粋)
う~ん、共感します・・・
20代の頃観た映画のヒロインが、「運命は自分で作るのよ」とすっくと立ちあがるシーンを見て、かっこいいな~と感嘆しましたが、私はそれとは逆の、状況に身を委ねる人生を歩いてきたようです。
目の前に流れ着いた船には乗ってみようか・・くらいの感覚。
最初の就職は、自分の得意分野とは程遠かったが、たまたまタイミングよく拾ってくれた会社に入った。
名古屋に来たのも、家族の転勤についてきただけで、自分の意思とは関係なかった。
今の仕事をはじめたのは、自分の意思はもちろんあるけれど、いくつもの力が働いて半分は導かれたという感覚が強い。
それでも振り返ってみて、どの経験もよかったなあと思えます。
人をざっくりと二つのタイプに分けて、「人生は自分の力で切り拓くのだ」というタイプと、「人生何とかなっていくわ」というタイプがあるとしたら、間違いなく私は後者。
希望とはちょっと違うけれど、これもありかな、今回はこういうことかあ~と結構あっさり受けいれてしまうんですね。
そもそもこの世は、いいか悪いか、黒か白か、はっきり分けられることで成り立ってはいないし、人の心にしても、こんな気持ちもあるし、一方でこんな気持ちもある。
曖昧で成り立っているように思うのです。
娘は今、受験の真っ最中で、どこを受けるのか、どの方法でうけるのか、あれこれ出願手続きやらをしています。
自分の希望を第一に考えながらも、サイコロを転がしているような感覚です。
サイコロのどの目が出るか、私は興味を持って見守っていきましょう。
そして目がでたら、その目に委ねて。
どの目も、いい悪いと判断できないところが人生の面白いところ・・・