充電器を忘れて

二泊で岡山に帰省してきました。

 

夜、スマホの充電をしようとして、充電器を忘れてきたことに気づいた。

残り半分のバッテリー、あと二日はもたないかも…どうしよう。

列車やバスの時刻調べ、メモ、人への連絡、調べもの、時計やカメラがわり、旅行中はすべてがスマホ頼り。

 

充電器を買うか、バッテリーが切れたら潔くあきらめるか……

と思いながら、どこか充電サービスをしているところがないかなーと残りの電池を気にしながら、検索してみた。

ん、ドコモショップとか、家電量販店でやってくれそう。

次の日、施設の父との面会を終えたあと、兄に頼んで車でドコモショップに寄ってもらったら、無料充電スポットがあるではないですか。

ありがたい!!

店員さんに聞きながら、スマホを充電器につないでボックスの扉をロック、待ち時間にどこかに行ってきていいらしい。

 

思いがけず空き時間ができたので、御嶽山沿いの海岸線を少しドライブすることにした。

海辺のビュースポットに車を止めて、防波堤の上から海を眺める。

キラキラと輝く穏やかな波、漁網の棒には海鳥、はるか向こうには大小の島影。

高島、白石島、北木島、真鍋島、ここからは見えないけれど、その先には飛島、六島と次々と連なるわが笠岡諸島よ。

「あー ここはいいところだなあ」と兄。

ほんとうにいいところに生まれたものだと思う。

 

さきほど面会した父は、数年前までこの笠岡諸島周辺の海を庭のように遊んで過ごした。

休みのたびに、魚やらタコやらカニを採りに、海水浴に、誰彼なしに誘っては自分の船で海に繰り出した。

初対面の人でも平気で「明日海に行きましょうや」と誘う。

急に誘ってもいいかなーとか、迷惑ではないかなーなんて発想はまるでなかったと思う。

自分が良ければすべて良しの人ですからね。

 

海を眺めながら、好きなことを存分に楽しんだ父の人生を思った。

海が好きで好きで、地元の魚介が大好物で、素潜りが好きで「タコ採りの名人」の異名をとった父(仲間うちですが)、いいところに生まれたものだと思う。

今は意思の疎通も難しくなったけれど、穏やかな顔をしているのは、人生楽しんできたことも大きいのかなとふと思った。

空を見上げると、一羽のミサゴがゆうゆうと沖に向かっていき、二羽ののトビが輪をえがき交差しながら遊んでいる。

風にのって楽しそう。

 

さあ、そろそろ腰をあげなければ……

立ち去るまえにこの景色を写真に…と思ったら、スマホがない。

そうだった、今ドコモショップで充電中でしたわ(笑)

 

      エゴノキの花 咲き始めた

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です