クラシックコンサートに出かけた。
「山田和樹指揮 モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団 ピアノ藤田真央」
演目:ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲 ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調 ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
開演前のプレトーク、まず藤田真央さんがふらっと舞台に登場。
いつもながらの底抜けの笑顔に飄々とした話しぶり。
神様は彼に特別な何かを与えているらしい、会場はたちまち癒されオーラにつつまれる。
そこに山田和樹さんがおもむろに現れ、お二人のゆるい掛け合いが始まる。
何だろう、この心地よさ……
お二人に共通に流れているものが数倍の効果となって場を満たし、自然と笑顔になる。
モンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団はたいそう魅力的だった。
さすがは高級リゾート地 モナコのオーケストラ、見た目も華やか。
女性も男性も、俳優のようにカッコよく、それぞれ独自の雰囲気を放っている。
演奏はすばらしかった。
フルート、ハープ クラリネット オーボエなどのソロパートにも魅了される。
藤田真央さんのピアノは、一音一音の連なりがキラキラと虚空に広がり、まるで生き物のように躍動する。
私の席は、舞台側の2階席だったので、指揮の山田和樹さんの自在な表情もよく見えた。
そして体の動き!
体内で打楽器が勝手に鳴っていて、そのリズムに委ねてるだけ、みたいな感じだけどそれがすごい迫力。
この個性的な楽団員さんたちが、指揮者をこの上なく信頼し、リスペクトしているのが伝わってきて胸が熱くなる。
圧巻の演奏に最後はスタンディングオベーション。
たまたま私のいたブロックは、他に立つ人がいなかったけれど、構わず立ち上がり渾身の拍手を送った。
遠慮しては悔いが残ると思ったので。
最後はラテンの雰囲気たっぷりに笑顔で観客に手を振り、アイコンタクトをとりながらの退場、どこまでも魅力的だった。
劇場の外に出て、しばらく夜風にあたりながらそぞろ歩く。
さてぼちぼち家路に向かいますかね……