インフルエンザ

生まれて初めてインフルエンザに罹り、一週間まるまる自宅にこもっていました。

もともと丈夫な体質とみえ、インフルエンザの予防接種を受けたこともなければ、

周りが次々とインフルエンザに罹っても、決して感染しないのが自慢でした。

ところが今年は家族から感染し、回復までに6日間も要してしまったのです。

 

発症の状況や経過からみてインフルエンザに間違いないと確信しましたが、病院には行きませんでした。

家族から再三病院に行くよう促されましたが、頑として聞き入れず自宅でひたすら回復を念じて過ごしました。

あまりの頑固さに周りもあきらめたのか、3日目くらいから何も言わなくなりました。

 

この頑固な行動の裏には、私の「信念」が深く関係しています。

そう、人の考えや行動に影響を与える、その人特有の数々の「信念」。

今回病院に行かないという行動を支配した私の「信念」とは例えば次のようなものです。

「人間の自然治癒力を信頼すべきである」「できれば薬は飲まない方がいい」

「私の家系は、随分たくましいのである」

別の信念を持った人からみれば、はっきり言ってなんの意味もないものでしょう。

さっさと病院のお世話になって、早く直したほうがどれだけいいことか・・。

今回これら自分の信念のおかげで私のインフルエンザは長引き、あまりに熱がだらだらと続くので

肺炎を併発したかと心配になったほどでした。

次回インフルエンザに罹った時はちゃんと病院に行こうと思います。

 

幼い頃から周りの大人の影響や、自分の経験の積み重ねによって、身につけていく「信念」、

生きる力にもなる大切なものですが、時としてマイナスに作用することもあります。

上手に付き合いたいですね。

 

「信念」は心理学的にもとても興味深いテーマです。

近いうちに「家族の信念」について紹介したいと思います。

 

 

 

2014年1月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : naomi-room

酒びたりの男

星の王子さま(サン=テグジュベリ作)からの一節です。

 

次の星には、酒びたりの男が住んでいた。

王子さまがここを訪ねたのは、わずかな間だったが、それでもとても憂うつな気持ちになってしまった。

「そこでなにをしてるの?」王子さまは、酒びたりの男に聞いた。

男はからっぽになった瓶と酒の入った瓶を、それぞれずらりと並べて、その前で何も言わずにすわっていた。

「飲んでいるんだ」暗い面持ちで、酒びたりの男は答えた。

「どうして飲んでいるの?」王子さまがたずねた。

「忘れるため」男が答えた。 

「忘れるってなにを?」なんだかかわいそうになってきて、王子さまは聞いた。

「恥じているのを忘れるため」男はうつむいて、打ち明けた。

「何を恥じているの?」救ってあげたいと思って、王子さまはたずねた。

「飲むことを恥じている!」酒びたりの男はそういうと、沈黙の中に、完全に閉じこもった。

 王子さまは、どうしたらいいのかわからなくなって、その星を後にした。

 

話は現実に戻り、最近目にした場面です。

朝から赤い顔をした老人が、その孫娘に語りかけています。

「おじいちゃんは朝からお酒ばかり飲んで、寝て、また飲んで・・。ダメなことはわかっとるのに、

やめられんのよ・・・。」

少し離れて聞いていた私も、なんとも切ない気持ちでした。

ダメといわれる行為を繰り返す人。その心の中にある純粋性、孤独、繊細さ・・・。

その物語を私たちはどれだけわかろうとしているのでしょうか・・? 自省を込めて。

 

 

 

 

 

2014年1月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : naomi-room

癒やしとは全体性の回復

お正月も一段落ですね。

お休みをゆっくりと過ごして、心も体も健やかに整えたいものですが、

実際にはかえって忙しくて、そうもいかなかったり・・。

お休みに限らず、現代人にとって「癒やし」の時間を上手にとることは一つの大切なテーマだと感じます。

脳科学者の茂木健一郎さんによると、脳の働きから見て「癒やし」とは「全体性を回復すること」。

脳のあるモードしか使っていないと、どうしても歪みが生じてくる。そこで普段は欠けているモードに

自分をさらしてあげることで、脳の働きのバランスが良くなって「癒やし」が生じる。

 

普段自分が体験することや、行うことには意外と偏りがあるものです。

毎日のちょっとした時間で、脳のおろそかにしているモードを積極的に使ってみませんか?

月を眺める。冬の星座を見上げる。庭の四季の移ろいを探してみる。

無心になれるちょっとした趣味の時間。しばし自然の音に耳をすませてソファでくつろぐ。

目の前の仕事や勉強に、前のめりに生きていると、自分がそのようなものを欲していることすら

気づかないでいるのかも知れません。

健やかに自分を整えるために「癒やしの時間」、意識してみませんか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2014年1月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : naomi-room